労働分配率とは、付加価値に占める人件費の割合を示した指標です。
企業が生み出した付加価値に対し、どれだけの人件費がかかっているのかを把握する際に活用されます。
労働分配率の割合が70%〜80%と、高くなっている場合は厳しい経営状況と判断されますが、飲食業などのサービス業は、人による労働力の割合が高くなる業種のため、労働分配率も高くなる傾向にあります。
そのため、労働分配率をみる時は、市場の平均値、同業他社と比較することが大切です。
労働分配率が高く、経営状況を圧迫している場合は、人件費削減などの改善策を講じる必要があります。
しかし、人件費(従業員の賃金)の削減は、直接的に従業員の働くモチベーションに影響してしまうため、注意が必要です。
労働分配率を適正に保つためには、人件費の削減以外にも、労働生産性を高めることで改善できます。
労働生産性の向上に努め、労働分配率をおさえ、人件費の水準を市場の平均値に保つことが理想的な状態といえます。