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治療と仕事の両立支援助成金とは?制度の概要と申請のポイントを解説

近年の働き方改革・働き方の多様化により、企業従業員の「ワーク・ライフ・バランス」の理解を深めることが重要になってきています。

従業員が長く安心して働き続けられるよう、育児や介護などのライフステージを支えることと同様に、傷病健康管理についてもサポートが必要です。

「治療と仕事の両立支援助成金」は、疾病を抱えた従業員が治療をしながら仕事との両立を目指すことを目的とした助成金制度です。

本記事では、治療と仕事の両立支援助成金について解説します。

治療と仕事の両立支援助成金とは

治療と仕事の両立支援助成金産業保健関係助成金は、がん、脳卒中などの疾病を抱える従業員に対して、企業が就業上の適切な対応措置・配慮をおこなった場合に、企業に対して助成金が支給される制度です。

厚生労働省が定めた「事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」に基づき、脳卒中、心疾患、糖尿病、肺疾患、難病などの疾病を抱える従業員が、治療を受けながら仕事との両立を図れる職場環境作りを推進しています。

治療と仕事の両立支援助成金産業保健関係助成金2つのコースについて解説します。

【参考】 治療と仕事の両立について | 厚生労働省  


環境整備コース

環境整備コースでは、企業両立支援コーディネーターの配置と両立支援制度の導入を新たにおこなった場合に、助成金が支給されます。

支給額は1企業または1事業主あたり20万円で、支給回数は1回限りです。


申請できる企業の要件

助成金環境整備コース申請の際は、以下の企業要件を満たしている必要があります。

  • 労働保険の適用事業場であること
  • 支給申請年の前年より前における労働保険料の滞納がないこと
  • 過去に両立支援コーディネーターを配置したことを事由として、障害者雇用安定助成金および本助成金を受給していないこと


両立支援コーディネーターの要件

  • 「両立支援コーディネーター基礎研修」を受講・修了していること(※1:令和3年の場合は令和2年または令和3年の基礎研修)
  • 基準日(※2)において継続して1年以上雇用することが確実であると認められる労働者であること(※2:基準日とは、両立支援コーディネーターを配置した日または両立支援制度を導入した日のいずれか遅い日)
  • 両立支援コーディネーター基礎研修の費用交通費、宿泊費などが発生する場合は、企業がすべて負担していること


両立支援制度の要件

  • 傷病を抱える労働者に対して、傷病に応じた反復・継続した治療のための配慮をおこなう制度であること
  • 当該制度が実施されるための合理的な条件両立支援制度を労働者に適用するための要件および基準、手続きなどが労働協約または就業規則に明示されていること

【両立支援制度の例】

  • 時間単位の年次有給休暇、傷病休暇・病気休暇などの休暇制度
  • フレックスタイム制度、時差出勤制度、短時間勤務制度、在宅ワークテレワーク、試し出勤制度などの勤務制度


制度活用コース

制度活用コースでは、両立支援コーディネーターを起用し、両立支援プランの策定した場合に助成金が支給されます。

支給額は、1企業または1事業主あたり20万円で、支給回数は有期・無期契約につき各1回限りです。


申請できる企業の要件

助成金制度活用コース申請の際は、以下の企業要件を満たしている必要があります。

  • 労働保険の適用事業場であること
  • 支給申請年の前年より前に労働保険料の滞納がないこと
  • 過去に両立支援制度を活用したことを事由として、障害者雇用安定助成金および本助成金を受給していないこと


両立支援プラン

両立支援プランとは、具体的な就業上の措置や配慮の内容およびスケジュールなどについてまとめた計画です。


取り組み要件

制度活用コースの取り組み要件では、両立支援コーディネーターを活用し、両立支援プランを3月以上適用、適用開始後6月間の雇用が維持されているとともに、当該期間において月平均5日以上出勤していることが必要です。


【参考】 

令和3年度版「治療と仕事の両立支援助成金」【環境整備コース】の手引 | 労働者健康安全機構

令和3年度版「治療と仕事の両立支援助成金」【制度活用コース】の手引 | 労働者健康安全機構


治療と仕事の両立支援助成金の申請で意識すべき4つのポイント

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従業員が安心して長く勤められるため、従業員と企業の両者にとって、助成金の活用・職場環境整備は重要です。

両立支援助成金の申請する際のポイントについて解説します。


就業規則の作成や労働協約の締結

両立支援助成金環境整備コースの「両立支援制度の導入」とは、就業規則や労働協約を変更することによって両立支援制度を新たに定めることとされています。

このように、両立支援助成金をはじめとする助成金の申請では、就業規則や労働協約が証明書として必要になる場合あります。そのため、日頃から就業規則や労使協定の見直しをおこない、備えておくことが重要です。

多くの中小企業で、これらの就業規定に関する書類の整備をないがしろにしているケースが目立ちます。

就業規則や労働協約の見直しで、わからないことや困ったことがあれば、F&M Clubをご活用ください。


両立支援コーディネーターの配置

両立支援助成金の申請・受給には「両立支援コーディネーター」の存在が欠かせません。

従業員に両立支援コーディネーターの養成講座を受講させる際は、まとまった期間時間が必要になるため、前もって計画的に受講させる必要があります。

いつでも助成金に関する対応ができるように、人材の配置計画を大切にしましょう。
また、すでに講座を受講している場合でも念のため両立支援コーディネーターの要件を確認しておきましょう。


両立支援プランの策定

両立支援助成金の申請・受給には、両立支援コーディネーターの配置だけでなく、両立支援プランの策定も必要です。

両立支援プランの概要票では、以下の項目を記載する必要があります。

  • 対象従業員に対する就業上の措置・治療への配慮
  • 両立支援コーディネーターの活用

すぐに記入対策できる内容ではないため、プラン作成も計画に基づいて準備していく必要があります。


2コース申請する場合はそれぞれ対応

両立支援助成金の2つのコースは、助成金を申請する場合は目的に合わせてそれぞれ申請する必要があります。

環境整備コース:両立支援制度の体制を事前に整える

制度活用コース:整えた制度を実際に活用する


まとめ

大切な人材を長期にわたって確保していくために助成金の活用は重要です。

助成金の申請には、書類などを前もって準備する必要があります。

就業規則など思わぬところで時間がかかることもあるため、助成金を最大限に活用できるように、早めの情報収集と行動が大切です。





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