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企業型DCとは?貯蓄2000万円時代に選ばれる確定拠出年金の使い方

金融庁が算出した「老後30年間で約2000万円の資金が不足する」という、いわゆる、老後2000万円問題はメディアにも大きく取り上げられ、今まで国が進めてきた年金制度の信用不安を招く要因にもなりました。

今後、優秀な人材を採用していく上でも企業型DCは従業員の会社選びの要因にもなりえます。

本記事では、貯蓄2000万円時代に選ばれる確定拠出年金の使い方について、解説します。


目次[非表示]

  1. 1.次々と拡充・緩和される資産運用制度
  2. 2.企業型DC(企業型確定拠出型年金)とは
  3. 3.若手人材の採用には企業型DCの導入が良い理由
  4. 4.時代に求められた企業型DCの使い方
    1. 4.1.企業型年金規約の作成
    2. 4.2.労働環境の整備
    3. 4.3.事業主掛け金の捻出
    4. 4.4.従業員の企業型DCへの理解促進
  5. 5.中小企業の人材採用、適切な労務管理はF&M Clubにご相談ください
  6. 6.まとめ


次々と拡充・緩和される資産運用制度

社会的に大きな注目を浴びた老後2000万円問題を手始め皮切りに従業員の年金に対する信用不安が広がり、老後に向けた貯蓄や資産運用が必要という認識が高まっています。

年金制度への信用不安と相まって、2024年4月から新NISA制度が始まり、年間投資上限枠や生涯非課税限度額、非課税保有期間の拡充・恒久化が可能となります。

また、経済界からは45歳定年制導入や「終身雇用は限界」とする発言が出る度に注目が集まっており、「もはや国や企業が従業員を守る時代は終わった」という考える人も増えていますると考えられます。

慢性的な人手不足に陥っている中小企業をはじめ、優秀な従業員を採用するためには、退職金同様に企業型DCの導入も経営者として真剣に考えなければなりません。


企業型DC(企業型確定拠出型年金)とは

企業型DCとは、事業主が掛け金を拠出する従業員向けの年金制度で、企業型確定拠出型年金とも呼ばれています。

企業型DCは事業者が雇用する従業員が加入対象となります。また、規約に定めることを条件に、事業主の掛け金に上乗せする形で、従業員が掛け金を拠出することも可能です。

また、企業型DCは従業員が年金資産の運用をおこないます。そのため、運用実績によって、将来受け取れる退職金や年金が変動することも特徴です。

企業が企業型DCを導入するメリットは積立不足問題の解消、退職金給付債務が発生しないことが挙げられます。一方で、従業員は資産残高を自ら確認でき、転職時に年金資産を持ち運べるほか、退職時期による不公平感の解消が期待できます。

さらに、企業型DCは事業主掛け金が全額損金算入でき、同じく従業員も上乗せた掛け金は、所得税、住民税の控除対象、社会保険料の減額につながります。

【参考】確定拠出年金のしくみ│企業年金連合会



若手人材の採用には企業型DCの導入が良い理由

年金制度への信用不安は、これから社会に出る若手人材が最も顕著といわれています。その理由のひとつが、厚生労働省が毎年公表している「就労条件総合調査」では、20年前と比べて、退職金が1000万円以上減っている事実です。

日本は欧米と比べて、長年、デフレから脱却できておらず、給与水準も低いままとなっており、今後も給与は上がらず、物価だけが上昇していくことが予想されます。

そのため、退職金制度は長く勤めた人が有利となる制度設計のため、若手人材にとって、退職金精度は魅力的な福利厚生として認識していないといえます。

また、2022年の政府税調調査会では、多様な働き方の推進や労働市場の流動性を高める上でも、退職金課税を「勤続年数に関係なく、退職金課税を一律にする」という提案も出ていることにも注目すべきです。

仮に退職金課税が一律になった場合、ひとつの会社に長く勤めるメリットが薄れるため、実質、退職金を自由に持ち運べる企業型DCを導入している企業が有利となります。

中でも短期労働者や中途採用社員が中心の企業や、十分な退職金積立がおこなえない中小企業にとっても魅力的な福利厚生として機能するため、採用力の向上が可能です。

そのため、中小企業においても今後、優秀な若手人材を獲得する上では企業型DCの導入がは必要不可欠といえます。


時代に求められた企業型DCの使い方


企業型DCは、従業員の退職金代わりとなり、離職や転職時にも持ち運べる魅力的な資産運用です。そのため、大企業や競合他社からも優秀な人材を確保でき、若手人材の採用強化にもつながります。

一方で、企業型DCの導入が広がると、自社の人材のも流出につながります。企業型DCを機能させるためにも使い方を把握しましょう。


企業型年金規約の作成

企業型DCを導入するためには、労使合意に基づいた企業型年金規約を作成し、厚生労働大臣の承認を必要があり、承認後、従業員に周知しなければなりません。

また、従業員による掛け金上乗せを可能にするためには、規約に盛り込む必要があります。掛け金は定額(全員同じ金額の掛け金、定率)にし、加入者ひとりあたりの拠出限度額も法令に従う必要があります。


労働環境の整備

企業型DCは労働市場の流動性を高める目的としても機能します。そのため、企業型DCを導入するだけでなく、従業員が定着しやすい労働環境の整備が必要です。

ライフステージが異なる従業員が働きやすい(多様な働き方)職場の実現や、公平公正な人事評価制度の構築も欠かせません。


事業主掛け金の捻出

事業主掛け金は全額損金算入できるため、企業の節税にもつながります。また、事業利益を従業員に還元することにもつながり、従業員エンゲージメントの向上も期待できます。

一方で、企業型DCの導入には、事業主掛け金の原資が必要です。そのため、今まで以上に財務状況の把握が必要となり、資金繰りの安定やキャッシュフローの把握に努めなければなりません。


従業員の企業型DCへの理解促進

企業型DCの歴史は古く、2001年10月から開始されました。しかし、旧態依然の労働環境が続く中小企業も多く、働く従業員の金融リテラシーも十分に高まったかどうかは疑問が残ります

また、企業型DCは従業員が運用する年金のため、長く勤めていればもらえる退職金と比べても労力がかかります。そのため、従業員によっては、企業型DCは福利厚生として魅力的に感じない可能性も考えられます。

企業型DCは掛け金が控除となり、社会保険料の減額につながるなど従業員にもさまざまなメリットがあります。

そのため、周知の際は以下の内容を従業員に伝えて、企業型DCの導入メリットの理解を深めましょう。


  • 掛け金が控除となり、社会保険料の減額につながる
  • 運用益が非課税となる、
  • 給付金(年金・一時金)を受け取る際に所得控除の対象となる
  • リスク分散や投資効果の高い商品を選択できるなど裁量権がある
  • 離職や転職時に年金原資として持ち運べる

また、すでに働いている従業員だけでなく、採用活動においても企業型DCを福利厚生として導入している理由を伝えることで、採用力の強化も期待できます。

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中小企業の人材採用、適切な労務管理はF&M Clubにご相談ください

企業型DCは福利厚生として導入するだけでなく、労働環境の整備や事業主掛け金の確保に向けた財務状況の改善も必要です。

F&M Clubでは、資金繰りの改善サービス労働トラブルを未然に防ぐ体制の構築中小企業が優秀な人材を確保するために有効な採用術など34ある豊富なコンテンツを月額33,000円(税込)でご利用いただけます。

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まとめ

貯蓄2000万円時代に欠かせない企業型DCは、従業員の確保においても重要な仕組みです。慢性的な人手不足に苦しむ中小企業にとって、採用活動の強化策としても活用できます。

税制優遇を活用できる企業型DCを導入して、事業拡大につなげてみてはいかがでしょうか。

従業員が働きやすい企業を実現したくても、解決すべき経営課題が多くて、お悩みの方はぜひご相談ください。

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