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使用人兼務役員とは?要件から賞与の取り扱いまで解説

企業によっては、使用人と役員を兼務する「使用人兼務役員」が在籍しているでしょう。

会社の運営上、必要であれば、兼務しても差し支えありません。

このとき、気になる人が多いことは、賞与の取り扱いでしょう。

今回は、使用人兼務役員の概要から賞与の取り扱い、支給時の注意点などを解説します。


目次[非表示]

  1. 1.使用人兼務役員とは
    1. 1.1.使用人兼務役員の概要
    2. 1.2.使用人兼務役員の要件
    3. 1.3.一般的な役員との違い
  2. 2.使用人兼務役員へも賞与の支給が可能
    1. 2.1.使用人兼務役員の給与や賞与
    2. 2.2.使用人に関する賞与は届け出が不要
    3. 2.3.条件を満たせば損金として算入
  3. 3.使用人兼務役員へ賞与を支給するメリット
    1. 3.1.モチベーションの向上
    2. 3.2.成果の反映
  4. 4.使用人兼務役員へ賞与を支給する際の注意点
    1. 4.1.他の使用人と同じタイミングで支給
    2. 4.2.同じ役職者と同水準で算出
    3. 4.3.役員賞与と分離
  5. 5.最適な社内規定の制定はエフアンドエムにご相談ください
  6. 6.まとめ


使用人兼務役員とは

最初に、使用人兼務役員とは、どのような立場の人物であるのか解説します。

使用人兼務役員の概要

使用人兼務役員とは、企業で従業員(使用人)として働くことと、役員としての職務を同時に担う人物を指します。

つまり、役員として企業の運営や意思決定に関与し、経営戦略を立案・実行する役割を持ちます。

これに加えて、従業員としての業務にも携わり、企業のマネジメント層と実務層の両方に関与することが特徴です。

このような働き方を実現することで、使用人兼務役員は組織内で役割の柔軟性を生み出し、多様な業務をこなせるようになります。

また、現場の状況を直接把握しながら経営判断を下せるようになり、企業の効率化や問題解決に役立つと期待される立場です。

使用人兼務役員の要件

使用人兼務役員になるためには、特定の要件があります。

まず、役員という立場であるため、法定の手続きを経らなければなりません。

具体的には、役員登記によって、法的に役員であることを示します。

また、企業の定款や就業規則で、使用人兼務役員を認める旨が記載されていることが重要です。

ルールが定まっていなければ、使用人兼務役員の立場が不明確になるため、明文化しましょう。

さらに、職務を「役員」「従業員」で明確に分担することが求められます。

役員として従事すべきことと、従業員としての役割や業務範囲をそれぞれ定めなければなりません。

一般的な役員との違い

使用人兼務役員と一般的な役員の最大の違いは、役員が「従業員としての業務を担当するか」です。

一般的な役員は、経営陣として企業の方向性を決定し、経営戦略の策定・実行に専念します。

それに対して、使用人兼務役員は、役員としての職務と並行して、従業員としての業務も遂行しなければなりません。

つまり、使用人兼務役員には、経営と実務の両面に対応する能力が必要です。

また、一般的な役員とは違い、役員としての報酬と従業員としての給与を同時に受け取ることが可能です。

使用人兼務役員は、より多くの責任と業務を負担するため、どちらの収入も得られるという違いがあります。

使用人兼務役員へも賞与の支給が可能

使用人兼務役員へ対しても、賞与の支給が可能です。

一般的な使用人と同様の扱いができるため、これらについて解説します。

使用人兼務役員の給与や賞与

上記で触れたとおり、使用人兼務役員は、役員報酬と従業員としての給与を同時に受け取れます。

これに加えて、従業員としての業務に従事しているため、一般的な従業員と同様に賞与の支給が可能です。

業績や個人の成果などに応じ、企業の規定に沿って支給できます。

賞与の支給額や支給タイミングは、企業の業績や個々の業務達成度などに基づいて決定して差し支えありません。

使用人兼務役員に対しても、他の従業員と同様の規定や基準が適用されます。

使用人に関する賞与は届け出が不要

使用人兼務役員に対して賞与を支給する場合、役員としての支給と従業員としての支給があります。

この中でも、従業員としての支給は、役員報酬に関する「事前確定届出給与」の届け出が不要です。

つまり、特別な手続きは必要なく、企業は使用人兼務役員に対する賞与支給を円滑におこなえます。

なお、通常の従業員への賞与支給は、労働契約や就業規則に基づいて運用されなければなりません。

特別な手続きは不要ですが、特別扱いは不可能です。

条件を満たせば損金として算入

適切な手続きによって、使用人兼務役員へ賞与を支給したならば、損金として算入できます。

具体的には、以下の条件を満たすことが求められます。

  • 賞与が支給される期間や支給額が明確である
  • 支給が業績や個人の成果に基づいている
  • 他の従業員と同様の規定が適用されている

これらの条件を満たす場合、企業は賞与を損金として算入できるため、税務上の負担を軽減可能です。

使用人兼務役員へ賞与を支給するメリット


使用人兼務役員へ賞与を支給することには、一定のメリットがあります。

制度を最大限、活用するためにも、メリットを理解しておきましょう。

モチベーションの向上

使用人兼務役員への賞与支給には、モチベーションを向上させる効果が期待されます。

これは、従業員としての賞与は、業績や個人の成果に基づいて支給されるからです。

自身の努力や成果が正当に評価されることを実感できるため、経営と現場での業務遂行、それぞれのモチベーションが向上するでしょう。

なお、モチベーションの向上は、使用人兼務役員だけでなく、一般の従業員にも影響を与えるかもしれません。

例えば、使用人兼務役員が現場での業務に熱心に取り組みそれが評価されれば、周りの従業員にもプラスの効果を与えるはずです。

それぞれが、自身の業務への意欲や責任感を高めることにつながるでしょう。

成果の反映

一般的に、賞与は成果を適切に反映する手段として機能します。

そのため、使用人兼務役員へ従業員として賞与を支給することは、成果の反映を形で示すことと同義です。

役員としての経営戦略策定や実行だけでなく、従業員としての実務における成果も評価することは、大きな意味があります。

また、成果を客観的に評価してもらうことで、使用人兼務役員は現場に求められていることが何かを理解可能です。

これにより、経営陣と現場のギャップを埋めやすくなるでしょう。

今まで以上に効果的な意思決定や問題解決が期待できます。

実務経験を通じて得た知識やスキルを経営陣にフィードバックすれば、賞与を与える以上の価値を生み出してくれるはずです。


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使用人兼務役員へ賞与を支給する際の注意点

使用人兼務役員へ賞与を支給する際には注意点があるため、それぞれ解説します。

他の使用人と同じタイミングで支給

使用人兼務役員へ賞与を支給する際には、他の従業員と同じタイミングで支給することが重要です。

例えば、同じ日程や同じ手段によって支給しなければなりません。

これにより、従業員として業務に従事したことが明確になり、賞与の支給に関する透明性が向上します。

また、損金として算入するためにも、他の従業員と同じように支給しましょう。

同じ役職者と同水準で算出

賞与支給額は、同じ役職にある他の従業員と同水準で算出されることが望ましいです。

これにより、使用人兼務役員に対する賞与が公平であることを示せます。

税制面での効果があるだけではなく、他の従業員からの信頼も高まるでしょう。

同水準で賞与を支給するためには、業績評価制度を適切に運用することが重要です。

全従業員に対する評価基準を明確に定め、使用人兼務役員もそれを適用するようにしなければなりません。

役員賞与と分離

従業員としての賞与は、役員としての賞与と分離することが重要です。

それぞれ、異なった意味合いを持つ賞与であるため、まとめて支給してはなりません。

また、法的な取り扱いが、従業員としての賞与と役員としての賞与では異なります。

この観点からも、分離して支給しなければ、トラブルの原因となってしまいます。

繰り返しですが、従業員としての賞与は、他の従業員と同じタイミングや同じ水準で支給しなければなりません。


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まとめ

使用人兼務役員に支給する賞与について解説しました。

従業員としても役員としても賞与は支給可能ですが、支給方法に留意することが求められます。

従業員として支給する際は、他の従業員と同じ規定で支給するようにしましょう。

なお、適切に賞与を支給しないと、損金に算入できないなどの問題が生じます。

これは、会社の業績にも影響しかねないため、必要に応じて専門家の意見を踏まえるべきです。

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