融資を受けられない…と嘆く前に知っておくべき断られる理由や対策方法
融資を受ける際は、金融機関が実施する審査に通過しなければなりません。問題なく通過できることもあれば、審査に通過できず融資を受けられないこともあります。融資を受けられないと、資金繰りが悪化して嘆くことになりかねません。その状況を避けるためにも、融資を断られる理由や対策方法を解説します。
目次[非表示]
- 1.融資を受けられない状況は死活問題になりかねない
- 2.融資を受けられない会社に共通する7つの理由
- 2.1.自己資金が少なすぎる
- 2.2.税金や社会保険の支払いが遅延している
- 2.3.借り入れなどの支払いに遅延したことがある
- 2.4.事業計画が曖昧である
- 2.5.社長や経理担当者が数字に弱い
- 2.6.資料の提出が遅い
- 2.7.面談での誠実さが感じられない
- 3.中小企業が融資を受けるための5つの対策方法
- 3.1.自己資金を増やす
- 3.2.事業計画書の作成に力を入れる
- 3.3.支払い遅延があれば解消する
- 3.4.会社の状況を正確に把握する
- 3.5.面談に備えて回答を準備する
- 4.必要に応じて融資以外も検討
- 4.1.日本政策金融公庫の融資
- 4.2.ファクタリング
- 4.3.補助金・助成金
- 5.融資を受けられない状況を回避したいならばF&Mクラブへご相談ください
- 6.まとめ
融資を受けられない状況は死活問題になりかねない
特に中小企業にとって、融資を受けられない状況は、死活問題となりかねません。融資は資金繰りを改善するための手段であり、これがなくなってしまうと簡単には資金調達できなくなってしまいます。最悪の場合、資金繰りの悪化によって、倒産することになりかねません。
そのため、経営者は万が一に備え、融資を受けられる状態にしておかなければなりません。融資を受けられない理由を理解し、そのような状況を回避できるように心がけていきましょう。
融資を受けられない会社に共通する7つの理由
融資を受けられない会社には、以下のとおり7つの共通点があります。
自己資金が少なすぎる
自己資金が少なすぎる場合、融資を断られてしまう可能性があります。いくつかの理由が考えられますが、資金が少なすぎることで、信用力に欠けると判断されるのでしょう。返済能力がないと捉えられている可能性もあります。
また、自己資金に対して借入金額が増えてくると、債務超過に陥りかねません。融資しても返済できないとみなされ、融資を受けられないことも考えられます。
税金や社会保険の支払いが遅延している
現時点で、税金や社会保険料の支払いが遅れていると、融資を受けられない可能性があります。これらの支払いは義務であるため、それを果たせていない限りは、金融機関が支援してくれません。
また、義務であるにもかかわらず、支払えないほど財務状況が悪いという捉え方もあります。返済能力があるか判断するにあたって、マイナスの要素となってしまい、融資を受けられません。
借り入れなどの支払いに遅延したことがある
過去に借入金やクレジットカードの支払いに遅延していると、融資を受けられない可能性があります。会社としての支払い遅延はもちろん、代表者個人の遅延にも注意しなければなりません。
これらの支払いに関する履歴は、信用情報として第三者機関に所定の期間保存されています。融資を受ける際は、こちらの情報を必ず参照するため、過去に遅延があると把握されてしまう仕組みです。
事業計画が曖昧である
事業計画が曖昧であり、資金の用途や返済の原資が明らかでないと、融資を受けられない可能性があります。金融機関は、一定の目的を達成するために融資するため、これが把握できないと審査できず、結果的に融資もできません。
また、仮に事業計画が作成できていても、具体的な数字がなければ融資を受けられない可能性が高まります。審査にあたっては、計画を立てているかだけでなく、それを実行できるかどうかが重要であるからです。どんなに良い計画でも、実現可能性が低ければ意味がないため、数字の記載がなく判断できない状況では融資が受けられません。
社長や経理担当者が数字に弱い
社長や経理担当者など、財務の主要な人材が数字に弱いと、融資を断られる可能性があります。利益から計画的に返済してもらう必要があるため、数字に弱いと心配が残るからです。事業計画の遂行にも不安を感じ、融資を受けられない可能性があります。
資料の提出が遅い
金融機関に対して書類の提出が遅いと、印象が悪くなり、融資を受けられない可能性があります。特に、定められない期日までに書類の提出ができないと、融資は受けられないと考えた方が良いでしょう。書類提出の期日すら守れない人は、返済期日も守れないと判断されてしまいます。また、期日を守っていてもギリギリの提出になってしまっては、計画性のない人であると判断されてしまうかもしれません。
面談での誠実さが感じられない
面談がある場合は、誠実に対応しないことで、融資を受けられない状況に陥りかねません。例えば、丁寧な言葉づかいができなかったり、面談に遅刻してしまったりするなどです。融資は信頼関係が非常に重要であるため、誠実さに欠ける行動は必ず避けなければなりません。自分では気づかないうちに悪態をつき、心象を悪くしていることも考えられます。
中小企業が融資を受けるための5つの対策方法
中小企業が融資を受けるためにやるべき、5つの対策方法を解説します。
自己資金を増やす
信用力を高めるために、できるだけ自己資金を増やすように心がけましょう。金額を増やすことはもちろん、全資金における自己資金の割合である「自己資金比率」を高めることも重要です。
自己資金を増やすためには「出資」「資産の売却」などが考えられます。具体的には、新しく株式を発行して経営者などが出資したり、保有している他社の株式を売却して現金化したりするなどです。返済しなくても良い資金を増やさなければなりません。
事業計画書の作成に力を入れる
計画的に返済できることを示すために、事業計画書の作成に力を入れましょう。どのように事業を展開し、どの程度の利益を得られる予定なのか示せると、金融機関が安心して融資しやすくなります。現実的な数値を含めて作成し、実現できる計画であると伝えるようにしましょう。
支払い遅延があれば解消する
何かしらの支払い遅延があるならば、これらを解消しておきます。上記で挙げたような、社会保険や税金については速やかに支払いを済ませましょう。遅延を解消することで、金融機関からの印象が大きく変化します。
ただ、これらの支払いが難しいほどに資金繰りが行き詰まることも考えられます。この場合は、最初からその旨を担当者に伝えて、融資を受けるにはどうすれば良いかアドバイスをもらうべきです。
会社の状況を正確に把握する
事業計画を作成したり面談に対応したりするためには、会社の状況を正確に把握する必要があります。社長はもちろん、経理担当者など会社のお金に関わる人材は常に最新の状況を把握しましょう。現実を把握するだけではなく、これからどのように変化する予定であるかまで把握できていると、面談時の質問に対応しやすくなります。
面談に備えて回答を準備する
面談ではいくつもの質問を受けるため、これらに対する回答を準備しておきましょう。準備をせずに行き当たりばったりで回答してしまうと、それが原因で融資を受けられないかもしれません。
例えば、会社の経営に関する数値を誤ってしまうと、会社の状況を把握していないと判断されます。また、経営理念が明確でないと、何を目的に経営しているのか判断できません。これらは一例ですが、代表的な質問はいくつもあるため、それらの回答を準備しておくことが大切です。
必要に応じて融資以外も検討
金融機関からの融資を受けられないならば、それ以外の方法で資金を調達することも検討しなければなりません。
日本政策金融公庫の融資
一般的な金融機関から融資を受けるのではなく、日本政策金融公庫の融資制度を利用することを検討しましょう。金融機関とは異なり、利益を追求した融資ではないため、異なる観点から審査などが実施されます。結果、金融機関からの融資を受けられない場合でも、融資を認めてもらえるかもしれません。
ファクタリング
運転資金など短期的に現金が必要ならば、売掛債権を譲渡して現金化するファクタリングという選択肢があります。手数料は発生しますが、ファクタリング会社へ依頼することで、売掛金を早期に回収できる仕組みです。短期間で資金調達できることもあるため、検討の余地はあるでしょう。
補助金・助成金
中長期的な資金繰りを考えるならば、補助金・助成金が候補に挙がります。条件を満たして申請するなどの準備は必要ですが、返済する必要がない資金を調達できるものです。ただ、半年から数年の期間での資金調達となるため、短期的に現金が必要な場合には適していません。
融資を受けられない状況を回避したいならばF&Mクラブへご相談ください
融資を受けられない状況に陥ってしまうと、事業拡大のチャンスを逃したり、資金繰りの失敗で倒産したりする可能性があります。万が一に備える意味でも、融資を受けられない状況は回避するに越したことはありません。これを実現したいならば、F&Mクラブをご活用ください。
F&Mクラブは、累計38,000社の中小企業様を支援した実績をもつエフアンドエムが提供するバックオフィスサービスです。月額3万円(税別)で、企業様の抱える課題や目的に応じた、採用・財務・労務・採用・IT活用などの34コンテンツをすべて使い放題でご利用いただけます。
コンテンツ内には資金繰りの見直しをサポートしたり、事業計画の策定に向けてアドバイスしたりするサービスが含まれます。自力で対応が難しいと感じてしまう場合は、ぜひF&Mクラブの支援をご検討ください。
まとめ
融資を受けられるかどうかは、経営を安定させるかに大きな影響を与えます。万が一に備えるためにも、融資を受けられない状況を回避して、いつでも融資を受けられる状態を整えることが大切です。融資を受けられない理由を理解し、該当することがあれば改善しましょう。
もし、自力での改善が難しいならばF&Mクラブの活用がおすすめです。課題点の洗い出しから具体的な行動までアドバイスを受けられます。