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1020社の中小企業に聞いた「8割の中小企業が大きな影響」原油・原材料高騰が与えている影響と価格転換の方法とは

世界情勢の悪化や世界的なインフレ、欧米との金利格差による急激な円安により、多くの企業で原油・原材料の高騰が進んでおり、中小企業の経営を逼迫しています。

こうした中小企業の状況は株式会社エフアンドエムがF&M Clubの会員企業におこなったアンケート結果でも顕著に示されており、今後も続くと予想されている不安定な社会情勢の中で、中小企業が生き抜くための価格転換の方法を解説します。


目次[非表示]

  1. 1.全体の80%以上が原油・原材料高騰の影響があると回答
  2. 2. 53%が値上げによる対策を実施!
  3. 3.価格交渉のキホン
    1. 3.1.価格根拠の資料作成
    2. 3.2.競合に対する自社の強みの把握
    3. 3.3.提示価格・目標価格・最低価格の設定
    4. 3.4.価格交渉
    5. 3.5.文書化
    6. 3.6.【ポイント】サーチャージ制の導入や根拠・裏付け資料が効果的
  4. 4.F&M Clubでは、資金繰り改善サポートをおこなっております
  5. 5.まとめ


※2022年7月4日〜8月1日に、株式会社エフアンドエムがF&M Clubの会員企業におこなったアンケート(1,020社が回答)では、以下、3つの調査をおこないました。

① 原油・原材料高騰等は業況に影響はどの程度ありますか?

② 原油・原材料高騰の対策について、具体的な取り組みと状況を教えてください。

③ 原油・原材料高騰の対策内容や状況について具体的に教えてください



全体の80%以上が原油・原材料高騰の影響があると回答


アンケートでおこなった調査事項のうち、「原油・原材料高騰等は業況に影響はどの程度ありますか?」という質問に対して、474社が「大きな影響がある」と回答しており、アンケート調査に回答した企業全体の46%が原油・原材料高騰で深刻な影響があるとわかりました。

業種別では、製造業と運輸業への影響が大きく、製造業では全体の97.1%が、運輸業では全体の90.1%「少なからず影響がある」と回答しています。

製造業では、エネルギーや金属など幅広い材料の高騰に加えて、新型コロナウイルス感染症拡大により、サプライチェーンの混乱や部品不足による受注の延期・停止も経営に大きな影響を与えています。

運輸業では、燃料費の高騰とタイヤ・オイルなど石油製品の値上がりが影響していると考えられます。

一方で、ヒトが資本である情報通信業の半数以上が「大きな影響はない」「どちらかといえば影響はない」と回答しており、コロナ禍による移動の制限を受けにくい業種は原油・原材料高騰が受けづらいと考えられます。

しかし、「少なからず影響を受けている企業」を含めると、アンケートに回答いただいた中小企業の約83%が原油・原材料高騰の影響を受けており、大きな社会問題に発展しています。



 53%が値上げによる対策を実施!


次に「原油・原材料高騰の対策について、具体的な取り組みと状況を教えてください」という調査事項では、回答をいただいた中小企業の53%が取引先に対して値上げ交渉をおこなっているとしています。

しかし、「業務改善による効率化に取り組んでいる」という企業も28%おり、「人員削減でのコスト削減を行っている」とした企業はわずか3%であり、人員整理をせず、会社と従業員が一丸となって、この危機を乗り越えようとする努力が見られます。

以下、調査事項の「原油・原材料高騰の対策内容や状況について具体的に教えてください」について、回答をいただいた具体的な対策を紹介します。

  • 新規仕入れを停止し、在庫を積極的に活用(建設業)
  • ガソリン専用の決済カード一枚に集約し、平均単価を統一(建設業)
  • 取引先への見積書の有効期限を短くし、価格変化に適宜対応(建設業)
  • 材料等の価格変化に応じて、都度価格改訂(製造業)
  • 社内のミス防止や作業効率化に向けた会議を毎週実施(製造業)
  • 取引先の変更や金額交渉をおこないつつ、荷物をまとめて送付するなど運搬費の削減(小売業)
  • 取引先に燃料サーチャージを提案し、承諾をいただいている(運輸業)
  • 省エネの機会に変更し、ランニングコストを削減(サービス業)
  • 物価上に合わせて、価格改定(サービス業)

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価格交渉のキホン

原油・原材料高騰の対策として、多くの企業が取引先へ値上げの価格交渉をおこなっております。

しかし、取引先の理解を得るためにも値上げとなる根拠の提示や価格が改定される条件の提示が不可欠です。

本記事では、取引先と良好な関係を維持する上での価格交渉の基本を解説します。

価格根拠の資料作成

価格交渉で大切な資料が値上げに踏み切る客観的データの提示です。

独占禁止法では、原材料費やエネルギーコスト、労務費などの上昇において、取引価格に反映しない行為は「優越的地位の濫用」に値する恐れがあります。

そのため、過剰な値引きを提示する行為も取引先に独占禁止法違反のリスクを与えることとなるため、下請けである場合、「なぜ値上げするのか」という具体的な根拠を示した上で価格交渉することが望ましいといえます。

そのため、価格交渉の前に客観データを記した価格根拠の資料を作成しましょう。

価格根拠の資料に含める内容は以下の項目がおすすめです。

  • 原材料の内訳とそれぞれの価格の推移表
  • 電気、ガス、燃料調達費の価格推移表
  • 最低賃金引き上げや人手不足による労務費の上昇がわかる資料や法改正の内容
  • 価格改定前におこなってきたコスト増加対策の範囲や企業努力のアピール
  • 価格改定によって得られる取引先のメリット(安定供給や品質担保)や影響範囲

価格が上昇していることがわかる推移表や労務費の増加となった法改正の内容とともに、企業努力の成果も合わせて、提示しましょう。

競合に対する自社の強みの把握

原油・原材料の高騰への対策として、取引先の変更を掲げる企業も少なくありません。

そのため、価格改定を交渉する際は、価格帯だけでなく、品質や納期の安定・生産能力、機能・技術力において、競合優位性を示すことも大切です。

提示価格・目標価格・最低価格の設定

価格交渉において、取引先との関係性や事情も考慮する必要がある一方、自社として譲歩できない価格の限界があります。

そのため、「提示価格」「目標価格」「最低価格」の3つを設定しておきましょう。

同時に取引条件も整理しておくと、交渉時に柔軟な対応がおこなえます。


価格交渉

価格交渉では、価格改定に踏み切る価格根拠資料や自社の強み・企業努力を記した資料とともに価格と取引条件を交渉します。

事前に決定していた「提示価格」を提示し、相手の反応に応じて「目標価格」での妥結を目指しましょう。

また、必要に応じて、価格以外の対案・取引条件を提示していくと交渉がまとまりやすくなります。

  • 加工方法や原材料、設計の変更
  • 包装方法や納品頻度の変更
  • 検査方法の見直し、変更
  • 支払い条件や保証期間の見直し
  • サービス体制の変更
  • 固定費の変動化、自社調達から材料支給の取引への変更

文書化

交渉時に取り交わした取引条件・ルールを、議事録・見積書・契約書などに明記しておきます。

以下の取引条件やルールを明確に記載しましょう。

  • 製品単価の算出ルール
  • 追加費用の負担ルール
  • 型等の保管・廃棄ルール
  • 補給品の支給条件
  • 単価算出ルール
  • 運送経費の算出ルール
  • 図面・ノウハウの開示ルール

中小企業庁「ミラサポPlus」マンガでわかる「価格交渉」をもとに弊社作成しております。

【ポイント】サーチャージ制の導入や根拠・裏付け資料が効果的

現在の原油・原材料の高騰は突発的であり、今後も不安定な状況が続くと思われます。

そのため、価格交渉ではサーチャージ制の提示が効果的であり、理解が得やすいといえます。

また、原油・原材料の価格推移表は客観的な理解を得やすいため、必ず準備しておきましょう。


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F&M Clubでは、資金繰り改善サポートをおこなっております

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コロナ特別融資の返済や原油・原材料の高騰により、資金繰りに不安を抱える中小企業様に対して、正しい財務分析や判断基準に基づいた収益改善の支援を提供しております。

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まとめ

原油・原材料の高騰だけでなく、法人税や消費税への増税も議論されており、中小企業を取り巻く経営環境は厳しい状況が続くと予想されます。

2022年秋から始まったコロナ特別融資の返済も見過ごせない中、適切な資金繰りを実現するためにも価格交渉は必要不可欠です。

自社の財務状況を確認し、業務効率化や設備投資を通した収益改善などの企業努力を進めながらも価格交渉が必要かどうか検討しましょう。

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