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人手不足倒産⁉中小企業に求人が来ない理由とすぐにしたい対策とは

人手不足による倒産件数が急増し、2023年1月から10月で206件となり、過去最多を記録しました。人材採用で苦戦する中小企業の中には、求人方法の見直しなどで採用がうまくいく事例があります。
本記事では求人の成功事例から、中小企業が見直ししたい求人増加策について解説します。


目次[非表示]

  1. 1.人手不足時代到来!これからも続く人手不足と採用難
  2. 2.中小企業の求人に応募が来ない4つの理由
    1. 2.1.知名度が低い、求人情報が少ない
    2. 2.2.給料、福利厚生が手薄
    3. 2.3.仕事内容、将来のキャリアがわからない
    4. 2.4.社風がわからない、馴染めるか不安
  3. 3.採用がうまくいっている中小企業の成功ポイントは5つ
    1. 3.1.待遇と仕事内容は、とにかく『具体的に』表示する
    2. 3.2.ホームページ、SNS、ハローワーク『マイページ』を活用する
    3. 3.3.給料よりも、休日数と土日祝休業がZ世代に好まれる
    4. 3.4.就業規則、研修制度、人事考課を導入する
    5. 3.5.適正診断は面接+ツールで活用する
  4. 4.人手不足で使える補助金・助成金を活用しましょう
    1. 4.1.トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)
    2. 4.2.中途採用等支援助成金(中途採用拡大コース)
    3. 4.3.キャリアアップ助成金(賃金規定等改定コース)
  5. 5.人材採用から労働環境見直しまで、エフアンドエムがサポート
  6. 6.まとめ


人手不足時代到来!これからも続く人手不足と採用難

深刻な人手不足はこれからも続くと予測されています。
人手不足時代となっている主な理由は、『働き手の減少』『大都市圏への人口移動』『女性、高齢者の就労増加』の3つです。

  • 働き手の減少

生産年齢人口の減少、外国人労働者の不足などによる働き手不足は今後も続くと予測されています。


【引用】未来人材ビジョン|経済産業省

  • 大都市圏への労働力人口の移動

関東、近畿以外の地域は2019年頃をピークに労働力人口が減少しており、地方の企業ほど人材不足が深刻となっています。

【引用】マンスリー・トピックス(2023年6月)|内閣府

  • 女性、高齢者の就労増加

女性は全年齢平均で51.4%が働いています。高齢者も60歳代前半は83.9%、60歳代後半も61.0%が既に就労しています。

【引用】2023年版労働経済の分析|厚生労働省

【参考】2023年版高齢社会白書|内閣府


中小企業の求人に応募が来ない4つの理由

中小企業が大手企業よりも採用において不利であるといわれる主な理由は次の4つです。

  • 知名度の低さ、情報の少なさ
  • 給料、福利厚生などの処遇面
  • 仕事内容やキャリア形成の不透明さ
  • 社風など入社後についての不安


知名度が低い、求人情報が少ない

広告や採用の予算が限られる中小企業は大手企業よりも知名度が低く採用情報も少ない点があげられます。
一方で新卒者の47.1%が中堅中小企業でもよいと回答しているため、知名度だけが就職先選びではないことがわかります。

【引用】マイナビ2024年新卒大学生就職意識調査|マイナビ

給料、福利厚生が手薄

一般的な中小企業の給料や福利厚生面は、大手企業ほどではないことが多くあります。応募者が給料などの処遇面を重視する場合、中小企業は不利となります。


仕事内容、将来のキャリアがわからない

入社後の情報が少ない中小企業に対して、求職者は業務内容や希望する業務への配属、勤務地への不安を抱きます。
新卒者の54.9%が職種と勤務地に希望をもっており、勤務地のみの希望だけでは85.7%に達します。

【引用】マイナビ2024年新卒大学生就職意識調査|マイナビ


社風がわからない、馴染めるか不安

応募者は従業員数が少ない中小企業の人間関係や社風に馴染めるかを不安に感じます。
新卒者などの若い世代は、収入面よりも「楽しく働きたい」という感覚を重視しています。


  人手不足企業は7割!中小企業で深刻な人手不足への8つの対策 | 株式会社エフアンドエム 中小企業の68%で人手不足となっており、うち64%が事業に支障があるほど深刻です。特に介護・看護業や建設業、宿泊・飲食業における人手不足が深刻化しており、人手不足による廃業などが懸念されています。経営者は人手不足対策として採用活動の強化や生産性の向上に取り組むことが急務となっています。 株式会社エフアンドエム


採用がうまくいっている中小企業の成功ポイントは5つ


中小企業においても人材採用がうまくいっている事例は多くあります。採用に成功している中小企業の共通点はおおまかに次のとおりです。

  • 求職者の不安を取り除く説明
  • 求職者目線でわかりやすい工夫
  • 給料以外の点をアピール


待遇と仕事内容は、とにかく『具体的に』表示する

社会経験がない新卒者でも仕事内容をイメージしやすく表示しており、以下の例が挙げられます。
(例1)
世界的なメーカーから委託を受ける精密加工の仕事です。はじめは簡単な加工から慣れてもらい、徐々に難しい加工にチャレンジしてもらうことで専門ノウハウを身に付けながら成長できます。
(例2)
伝票の整理や請求書の作成、営業データの入力など、会社全体をスムーズに動くように支える仕事です。電話や来客の応対などもあるため、会社の顔としても活躍できます。
 
ハローワークにおける求人票の検索方法についての調査においても、仕事の内容を重視している求職者が多いこがわかります。

【引用】求職者アンケート集計結果|ハローワーク品川


ホームページ、SNS、ハローワーク『マイページ』を活用する

「求人票では書ききれない!」というお悩みをお持ちの経営者も多くいます。
自社の特長や募集業務の内容などを求職者へ伝えるためには以下の方法があります。

  • ホームページに求人情報を掲載する

経営者の考え方や熱意、従業員の業務風景など任意のアピールを自由に掲載できます。
ただし情報が古いとイメージを損なう可能性があるため、最新情報にこまめに更新する必要があります。

  • 従業員の業務風景や退勤後のプライベートなどをSNS上で紹介する

若い世代の求職者は会社を調べるためにSNSを活用します。
企業においても画像や動画によるアピールは情報量が多く、活用したい媒体です。
日常の仕事の状況、従業員の退勤後の趣味など、企業と従業員の自然体の姿を紹介することで、求職者の入社後の生活やどのような先輩社員がいるかなどをわかりやすく伝えることができます。

  • ハローワークのマイページをフルに活用する

ハローワーク求人票の職種(28文字)や仕事の内容(360文字)だけでは、自社のアピールを伝えきれないことがあります。事業所からのメッセージ(最大600字)を活かすことで、社長の採用への思いや従業員の一日などを具体的に説明できます。
求人者マイページを開設することで、求人や募集停止、直接応募のやりとりのほか、会社の画像を掲示することも可能です。


給料よりも、休日数と土日祝休業がZ世代に好まれる

Z世代など若い世代は、年間休日数が多い会社を好む傾向があります
補助金を活用した省人化投資により休日数を増やしている企業も珍しくありません。
また土日祝日の休業、従業員のプライベートに合わせた休暇(誕生日休暇など)の導入などをおこなっています。


就業規則、研修制度、人事考課を導入する

求職者は入社後の自分自身の成長を重視しているため、入社後のキャリアアップを想像できる、次のような施策を導入しています。

  • 就業規則の整備
  • 従業員の水準に応じた社内研修制度の導入
  • 人事考課制度の確立

【引用】経済社会と働き方の変化等について|厚生労働省


適正診断は面接+ツールで活用する

「新人がすぐに辞めてしまった」ということはありませんか。
雇用のミスマッチを防ぐためには、求職者の仕事への姿勢や能力を事前に把握することが重要です。面接で深堀りする質問のほか、F&M Clubの『パーソナリティ診断』のような適性判断ツールを併用することがおすすめです。


人手不足で使える補助金・助成金を活用しましょう

人手不足に悩む中小企業を支援する補助金・助成金が多くあります。
「知っていたら使っていたのに!」とならないために、検索ツールや情報配信サービスを利用して効率よく人材投資をおこないましょう。人手不足対策への代表的な補助金・助成金は次のとおりです。


トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)

トライアル雇用助成金とは、経験不足などで就職が困難な求職者の特性を見極めるため、原則3か月間の試行雇用期間中の給与の一部が助成される制度です。
一般トライアルコースでは最長3か月間、1人あたり最大月額4万円が助成されます。主な要件は次のとおりです。

  • トライアル雇用の求人を出し、ハローワークなどから紹介された求職者を雇用すること
  • 求職者は紹介日前2年以内に2回以上の離職または転職を繰り返している、離職期間が1年超などの要件に該当すること
  • 原則3か月間のトライアル雇用すること
  • トライアル雇用開始日から2週間以内にトライアル雇用実施計画書を提出すること


【参考】トライアル雇用助成金のご案内|厚生労働省


中途採用等支援助成金(中途採用拡大コース)

即戦力となる中途採用に積極的な企業を支援する中途採用等支援助成金(中途採用拡大コース)があります。この助成金は支給要件がさほど厳しくないといわれ、中途採用を増やしたい企業においては活用を検討したい制度です。

【引用】中途採用等支援助成金(中途採用拡大コース)リーフレット(2023年4月1日版)|厚生労働省


キャリアアップ助成金(賃金規定等改定コース)

キャリアアップ助成金(賃金規定等改定コース)とは、非正規従業員の賃金を3%以上増額した企業への助成金です。賃上げが一部の非正規社員であっても対象です。賃上げ幅により1名あたり5万円(6.5万円)が助成されます。
加えて、正社員を含めた従業員全体について『職務評価』を活用した場合は、事業所ごとに20万円を助成する加算措置があります。


【参考】キャリアアップ助成金のご案内(概要)|厚生労働省
【参考】職務分析・職務評価実施マニュアル|厚生労働省

  キャリアアップ助成金(正社員転換コース)とは?要件や注意点、準備方法を解説【2022年5月最新】 キャリアアップ助成金(正社員転換コース)とは、採用後に企業内でのキャリアアップを図り、その一部を支援するために設けられた助成金です。助成金額はキャリアアップさせる雇用形態毎に異なり、生産性要件を満たした場合、一定額付加されます。 株式会社エフアンドエム


人材採用から労働環境見直しまで、エフアンドエムがサポート

「求人を出しているのに応募がこない」
「新入社員がすぐに辞めてしまう」
「研修制度は現場任せ。どうすればいいかわからない」
 
このような経営者さまのお悩みの解決は、エフアンドエムが力となります。
 
エフアンドエムは人材採用や労務管理、補助金申請相談など中小企業を一貫してサポートするサブスクサービス『F&M Club』を提供しています。利用実績38,000社のノウハウが経営者さまの頼れる相談役となります

  • ハローワーク求人票のここがポイント『求人票添削サービス』
  • 求職者、従業員の特性を把握できる『パーソナリティ診断』
  • 従業員のスキマ時間でアラカルト受講できる『階層別研修』90講座
  • 人事考課制度で従業員のやる気を引き出す『人事考課作成サポート』


まとめ

中小企業における人手不足が深刻な中でも採用がうまくいっている企業があります。
人材採用に成功する中小企業は、給料以外の会社の特長のアピール、求職者の就職観に応じた働く環境づくりをおこない、求職者がわかりやすい内容で求人しています。
 
人材採用や人材育成、従業員確保のための省人化投資が対象となる補助金など公的支援策のご相談はエフアンドエムへお気軽にお寄せください。

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