
中小企業の新卒採用は難しい?課題や人材の確保に向けたポイントを解説
中小企業で新卒採用に取り組むものの「人材の確保が難しい」とお悩みではないでしょうか。思うように応募が集まらなかったり、内定者が辞退してしまったりするケースは多々あります。今回は新卒採用が難しいと感じる経営者の方に向けて、採用の課題や確保に向けたポイントを解説します。
目次[非表示]
- 1.中小企業は新卒の採用が難しい時代
- 2.中小企業が新卒の採用で苦戦する5つの課題
- 3.中小企業でも新卒を採用する5つのポイント
- 3.1.採用ターゲットの明確化
- 3.2.自社のブランディング
- 3.3.Web説明会・Web面接の活用
- 3.4.学生への早期接触
- 3.5.採用ツールの活用
- 4.中小企業が新卒の確保に力を入れるメリット
- 5.新卒を含めた採用活動に力を入れたいならばF&MClubへお任せください
- 6.まとめ
中小企業は新卒の採用が難しい時代
リクルートワークス研究所の調査を参考にしてみると、従業員300人未満の企業では、求人倍率が6倍程度です。つまり、求職者に対して6倍程度の求人が存在し、新卒の目に留まり応募してもらうだけでもハードルが高い状況です。
なお、従業員5,000人以上の企業では求人倍率は0.4倍程度であり、新卒を確保しやすい状況が続いています。中小企業と大手企業では、採用のハードルが大きく異なっている時代です。
中小企業が新卒の採用で苦戦する5つの課題
中小企業が、採用で苦戦する背景には、大きく5つの理由があります。
企業としての知名度
企業の知名度が低いために、新卒の目に留まりにくいことが挙げられます。一般的に、新卒は大手企業など知名度の高い企業へ応募してしまうため、中小企業は思うように注目を集められません。
結果、中小企業は新卒として就職活動している学生などと、接触することすら難しくなってしまいます。知名度の低下から、学生との接触が難しく、人材確保につなげられません。
母集団の減少
現在は少子高齢化が進み、若い世代が減少しつつあります。つまり、採用の対象となる新卒という母集団も減少し、多くの企業が新卒の確保に苦しんでしまう状況です。
また、上記でも述べたように、中小企業ではなく大手企業を志願する学生なども見られます。そのため、より採用の対象となる母集団が狭まることが、ひとつの課題です。
採用コストの上限
採用活動にはコストがかかりますが、支払える金額には上限があります。どうしても限られた予算で採用しなければならないことは課題です。
予算が限られてしまうと、取り組める内容に制限がかかります。例えば、求人サイトで多くの広告を掲載できません。金銭的な限界から、採用活動が不利になることは、課題と捉えるべきでしょう。
内定辞退の増加
希望する人材が見つかり、内定を出したとしても、辞退される可能性があります。一般的に、複数の企業へ応募しているため、大手企業などから内定が出ると、辞退されてしまうことが課題です。
なお、内定を辞退されてしまうと改めて新卒を求めなければなりませんが、時期が遅くなるほど良い人材は見つかりません。結果、採用の予定人数に達することなく、採用活動が終了してしまうことがあります。
採用ノウハウの不足
中小企業は、新卒採用のノウハウが不足しがちであることが課題です。採用担当者が、十分なノウハウを得ていないために、採用活動で苦戦してしまうことがあります。
例えば、求人サイトに掲載する会社紹介は、より訴求力の高い文章で書かなければなりません。しかし、文章に関するノウハウがないと、このような文章は用意できないでしょう。
これは一例ですが、新卒の採用活動にはノウハウが必要です。中小企業はノウハウが不足しやすく、採用活動で苦戦してしまいます。
中小企業でも新卒を採用する5つのポイント
中小企業は新卒採用で苦戦しやすいことを解説しました。ただ、ポイントを押さえていれば良い人材を確保できるため、これらについて理解を深めておきましょう。
採用ターゲットの明確化
まず、採用したい学生の人物像などを、明確にすることが重要です。例えば「情報系の学部で技術の進化に興味がある人」などと、具体的な要素を含めて決定します。複数のポジションで採用するならば、それぞれについて定めておきましょう。
ターゲットが明確になれば、そこに絞ったアプローチができます。例えば、特定の学部を卒業する学生向けに、専門用語を含めたダイレクトメールの送付が可能です。訴求力を高め、なおかつコストも最小限に抑えられます。
自社のブランディング
新卒採用におけるブランディングとは、自社の強みや魅力を発信し、認知度を高めたり志望動機としてもらったりするための活動を指します。例えば「企業理念」や「ビジョン」を自社サイトや求人サイトに掲載したり、インターンシップで自社について知ってもらうなどです。また、社員へのインタビュー記事を掲載し、より身近に感じてもらうことも良いでしょう。
なお、ブランディングは興味を持ってもらうことが目的であるため、その内容に特段の決まりはありません。他社と差別化するためにユニークな内容でチャレンジすることも可能です。
Web説明会・Web面接の活用
Web説明会やWeb面接を積極的に活用してみましょう。これらは、パソコンやスマートフォンがあれば、日本のどこからでも参加できるものです。まずは説明会へ参加するハードルを下げることで、ターゲットに興味を持ってもらいやすくなります。
特に、現在はオンラインで授業が実施されるなど、学生に必要な設備が整っている可能性が高いです。特別な用意を必要としないという観点でも、積極的に活用していくと良いでしょう。
学生への早期接触
可能ならば、学生と早期に接触すべきです。就職活動は解禁日が定められているため、インターンなどを実施します。
実際に接触することによって、会社の魅力や働き方などを学生へ直接アピールできます。また、早々に興味を持ってもらえれば、自社を第1志望にしてもらえるかもしれません。質の高い母集団を形成したり、内定辞退を防いだりするためにも、積極的に採用担当者は接触することが重要です。
採用ツールの活用
求人サイトなどが、新卒採用に役立つツールを提供している場合があります。もし、このようなツールが提供されているのであれば、積極的に活用していきましょう。
例えば、学生の性格や考え方などを事前に調査し、その結果を示してくれる場合があります。このような情報があれば、事前に会社の風土に合う人材か評価でき、ミスマッチを削減できるでしょう。
中小企業の新卒採用では、コストやノウハウの都合、自社で実現できることに限界があります。これをツールが提供されているならば、活用することで効率化などにつながるはずです。
中小企業が新卒の確保に力を入れるメリット
中小企業では、新卒の採用を諦めてしまうかもしれません。しかし、採用することでメリットを生み出すため、それらについて解説します。
年齢構成の均一化
定期的に新卒を採用することで、年齢構成が均一化され、企業活動を継続しやすくなります。若手社員からベテラン社員まで在籍していることで、業務を分散したり時間をかけて成長させたりできるでしょう。
もし、中小企業で新卒を採用しないでいると、極端な年齢の偏りが生じかねません。例えば、何年も新卒を採用していないと「最も若い人で40歳」という状況に陥る可能性があります。もし、60歳が定年ならば、20年後には誰もいなくなる計算です。
これは極端な例ですが、年齢構成を均一化しなければ、中長期的な企業活動に影響が出てしまいます。長く会社を残すために、新卒の採用が求められるでしょう。
優秀な人材の確保
新卒採用は、中途採用よりも優秀な人材を確保しやすいことがメリットです。中途で転職する優秀な人材は、現状よりも良い処遇を求めることが多く、中小企業は思うように獲得できません。しかし、新卒ならば処遇で比較されることは少なく、ポテンシャルの高い人材の確保が可能です。採用条件ではなく、価値観や社風などを重視してもらえることは、新卒採用だからこそと考えましょう。
新卒を含めた採用活動に力を入れたいならばF&MClubへお任せください
新卒の採用に力を入れたいと考えていても、思うように行動できないと感じているのではないでしょうか。今までに採用してきたノウハウが少なく、何から着手すれば良いかイメージできないこともあるはずです。そのようなお悩みがあるならば、F&MClubの活用をご検討ください。
F&MClubは、累計38,000社の中小企業様を支援した実績をもつエフアンドエムが提供する、バックオフィス支援サービスです。月額3万円(税別)で、企業様の抱える課題や目的に応じた、採用・労務・IT活用などの34コンテンツをすべて使い放題でご利用可能です。コンテンツ内の「採用サポート」では、新卒採用に向けて求人票の内容を添削し改善点を解説してもらったり、従業員の特性を把握して採用方針の決定に活かしたりできます。
新卒採用にはノウハウやポイントの把握が求められるため、悩んでしまう部分が多いでしょう。ぜひとも、数多くの企業を支援した専門家のアドバイスを活用ください。
まとめ
中小企業における新卒採用とその難易度について解説しました。大手企業へ応募する学生が多く、中小企業は新卒の採用が難しい状況です。人材を獲得したいと考えても、応募すら来ないこともあり得ます。
ただ、ポイントを押さえて求人を出したり学生にアプローチしたりすれば、新卒を採用することは可能です。自社ブランディングなどを活用し、早い段階から学生へ接触してみましょう