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あなたの会社は金融機関にこう評価されている!融資につながる高評価のコツ4選

金融機関から融資を受ける際には、いわゆる審査に通過しなければなりません。独自の基準で審査され、条件を満たしていることで資金を調達できます。そのため、経営者としては、条件を満たせるように努力しなければなりません。
審査の基準は機密情報であり、明確な情報は公開されていない状況です。ただ、基本的な方針や評価のポイントは知れ渡っています。今回はそれらを踏まえて、融資を受けられるように会社を高評価してもらうポイントや秘訣を解説します。


目次[非表示]

  1. 1.金融機関ではCRDスコアを活用した評価が基本
  2. 2.金融機関が会社を評価する6つのポイント
    1. 2.1.貸借対照表
      1. 2.1.1.①資産状況
      2. 2.1.2.②売上債権回転期間
      3. 2.1.3.③債務償還年数
    2. 2.2.損益計算書
      1. 2.2.1.④利益利率
      2. 2.2.2.⑤成長率
    3. 2.3.事業計画書
      1. 2.3.1.⑥今後の予測
  3. 3.金融機関から高評価を得て融資につなげるコツ4選
    1. 3.1.資金繰りの見直し
    2. 3.2.事業計画の最新化
    3. 3.3.自己資本比率の向上
    4. 3.4.債務償還年数の短縮
  4. 4.融資を獲得できる会社を目指すならばF&M Clubにおまかせ
  5. 5.まとめ


金融機関ではCRDスコアを活用した評価が基本

CRDスコアとは、金融機関が流出された決算書の内容を分析し、点数付けする行為を指します。一般社団法人CRD協会と呼ばれるものがあり、これらと金融機関が連携して、点数を計算する仕組みです。
単純に提出された決算書の情報を分析するだけではなく、蓄積されたデータから「倒産の予兆はあるかどうか」を分析しています。膨大なデータを活用して分析しているため、非常に信頼性が高いと評価されていることが特徴です。


金融機関が会社を評価する6つのポイント

金融機関が会社を評価するポイントは以下のとおり6つあります。

貸借対照表

①資産状況

貸借対照表から会社の資産がどのような状況にあるかが評価されます。
例えば以下のとおりです。
●  総資産のうち純資産が占める割合
●  流動資産よりも流動負債が多くないか
●  借入金の額や負債全体における割合

それぞれの観点について、金融機関は基準を持っています。
例えば、純資産の占める割合が多かったり、負債の占める割合が少なかったりすると評価が高くなるはずです。その基準と貸借対照表から読み取れる数字を比較して、プラスやマイナスの評価が下されると考えましょう。
なお、基準は金融機関が独自に設けており、一律ではないと考えてください。

②売上債権回転期間

売上債権回転期間とは、売上高に対する売上債権の割合を指します。
つまり、会社が所有する売上債権がどの程度の期間で回収できるかを示す値です。
回転期間が短いほど、売上債権の現金化が素早いと判断できます。
回転期間が長すぎると、会社の資金繰りに問題が生じていると判断されかねません。

帳簿上は売上が確保できていても、現金が不足して支払いが滞る「黒字倒産」に陥る可能性があるからです。このような会社は、金融機関のリスクになってしまいます。
逆に、回転期間が短ければ資金繰りが良いと判断され、金融機関からプラスの評価を受けるでしょう。

③債務償還年数

債務償還年数とは「借入金を何年で返済できるか」を示す指標です。
年数が長ければ長いほど、返済に期間を要すことを意味し、金融機関からの評価が下がってしまいます。
言い換えると、債務償還年数は「会社の返済能力」を表したものです。
返済能力が高いと判断されれば、融資を受けられる可能性は高まり、そうでなければ下がってしまいます。
なお、一般的には「10年以内であれば健全な資金繰りである」と判断されます。
業界や業種によって判断基準は少々異なりますが、ひとつの目安として捉えてください。

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損益計算書

④利益利率

損益計算書では、売上やそれに伴う利益率が評価されます。
一般的に、成長が期待できる会社は、売上や利益が増加しがちです。これらについて割合を産出し、上昇していれば金融機関からの評価は高まります。
例えば、利益率には「総資産経常利益率(当期純損益/総資産)」「売上高営業利益率(営業利益/売上高)」などがあります。
これらを算出し、基準を満たしていたり上昇傾向にあるかによって、融資されるかが判断される仕組みです。近年は原価の上昇が問題視されますが、価格へ転嫁できていれば利益率は下がらないため、そのような部分も確認されていると考えましょう。

⑤成長率

成長率はいくつもの指標を意味し、例えば「売上高増加率」や「営業利益増加率」「従業員増加率」などを指します。
これらのうち、金融機関が損益計算書から読み取る数値は、売上高や営業利益に関わる部分です。主に「カネ」を評価し「ヒト」を評価するわけではありません。
まず、同業他社や金融機関の基準と比較する、相対的な評価があります。著しく成長率が低いならば、金融機関からの評価が下がってしまうでしょう。
また、それぞれの数字がどのように変動しているかも評価されます。売上の成長率が高いにも関わらず、利益の成長率が低いならば、評価に悪影響を与えるなどです。


事業計画書

⑥今後の予測

事業計画書からは、今後の計画について細かく確認されます。融資の返済は、長期的に渡ることがあるため、中長期的な計画が重要だと考えましょう。
もし、中長期的な計画が明確でなければ、金融機関は返済してもらえるかどうかの判断ができません。
返済に充てる資金の調達方法が分からず、融資を渋ってしまうこともあるでしょう。
計画を立てているかどうかは、金融機関に安心感を与えられるかどうかを左右します。


金融機関から高評価を得て融資につなげるコツ4選

金融機関の評価ポイントを踏まえると、融資につなげるコツは5つあります。


資金繰りの見直し

最初に検討すべきことは、当面の資金繰りを見通すことです
最新の情報を踏まえて、見通しを立てるようにしましょう。
まず、金融機関へ提出することも踏まえ、資金繰り表を作成します。
資金が不足する時期と金額が明確になれば、どのような資金繰りが求められるのか判断できるからです。
明確になった要素を踏まえ、売上の増加や原価の軽減など、具体的な改善策を実行しましょう。

なお、金融機関から「借り換え」という形で融資してもらう選択肢もあります。この場合、資金繰りを改善し、まとまった融資も受けることが可能です。

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事業計画の最新化

事業計画書を最新化して、どのようなプランで売上の増加や経費の削減を実現するのか示しましょう。また、目標を定めておけば「達成できているかどうか」を示せます。理想ではなく、現実的に達成できる値を設定しましょう。

また、計画を最新化する前には、現状を改めて把握しなければなりません。前回計画を作成した状況と、現在の状況は大きく違う可能性があります。前提条件の見直しから進めなければ、事業計画の精度が悪くなりかねません。


自己資本比率の向上

資本面では、自己資本比率を高められるように意識してみましょう。
自己資本比率とは「総資本のうち純資産の占める割合」を示す値です。
値が高ければ高いほど、借り入れなどに頼らず、自己資本で健全に経営できていることを意味します。
値を改善するためには、総資本を減少させるか、自己資本の額を増加させなければなりません。
総じて、他人資本を減少させつつ自己資本を高めることで、自己資本比率は高まります。

例えば、総資本を減少させる方法には、在庫の削減や不要な資産を売却するなどが考えられます。長期間利用しない在庫などが資本として計上されているならば、これを破棄し総資本を低減する流れです。また、自己資本を増加させるためには、黒字の拡大を目指します。


債務償還年数の短縮

金融機関からの評価を高めるために、債務償還年数の短縮を目指しましょう。
一般的には、10年以内であれば問題ないとされますが、高評価を目指すならば7年以内まで短縮します。

年数を短縮するためには、利益の最大化を目指さなければなりません。
利益が多くなればなるほど会社に残るお金が増え、債務償還年数は短くなります。
年数が短くなることと利益が増加していることの両面で、金融機関から高評価を受けられるでしょう。


融資を獲得できる会社を目指すならばF&M Clubにおまかせ

金融機関から高評価を得るためには、経営に関わる書類の内容を精査し、経営に活かすことが大切です。
特に貸借対照表損益計算書事業計画書を軸に行動することが求められます。
経営に大きく影響する文章ではありますが「どのように分析し活かせば良いのかわからない」という経営者は多いのではないでしょうか。
また、数値を算出できても、適正であるのか判断できないかもしれません。

F&M Clubなら、貴社の代わりにこれらの文章を精査し、金融機関が重視する指標の分析が可能です。
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まとめ

金融機関から融資してもらうためには、会社の評価を高めることが大切です。
審査に必要な書類の内容を精査し、良い融資先であることをアピールしなければなりません。
ただ、虚偽の記載はできないため、実際に会社の経営で改善していくことが求められます。
貸借対照表や損益計算書など、金融機関が重視する数値の改善を目指しましょう。

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