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ものづくり補助金と省力化補助金との違いは?比較と申請時のポイントを解説【2025版】

ものづくり補助金(製品・サービス高付加価値化枠)と中小企業省力化投資補助金(一般型)は、いずれも2025年に経営者の間で注目されている補助金です。
ただし、この2つの補助金には共通点も多く、「どちらに申請すべきか迷っている」方も多いでしょう。
本記事では、ものづくり補助金(製品・サービス高付加価値化枠)と中小企業省力化投資補助金(一般型)のそれぞれの特徴や違いをわかりやすく解説し、申請先の判断に役立つ情報をお届けします。


目次[非表示]

  1. 1.ものづくり補助金と省力化補助金の主な違い
  2. 2.ものづくり補助金と省力化補助金の対象となる主な取り組み
  3. 3.ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)の補助率・補助上限額
    1. 3.1.ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)の補助率の違い
    2. 3.2.ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)の補助上限額の違い
  4. 4.ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)の補助対象経費
  5. 5.ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)の補助対象要件の違い
  6. 6.ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)の審査観点の違い
  7. 7.ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)のその他の違い
    1. 7.1.事業実施期間
    2. 7.2.加点措置
  8. 8.補助金申請から事業化報告までエフアンドエムがまるごとサポート


ものづくり補助金と省力化補助金の主な違い

ものづくり補助金(製品・サービス高付加価値化枠)と、中小企業省力化投資補助金(一般型)は、対象となる事業計画の内容などに違いがあります。
主な違いを以下にまとめましたので、詳しくはこのあと解説していきます。
 
(以降、両者をそれぞれ「ものづくり補助金(高付加価値化枠)」「省力化補助金(一般型)」と表記します。)


【ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)の主な違い】

  • 補助対象の目的が異なる

ものづくり補助金(高付加価値化枠)は、新製品・新サービスの開発等が対象で、付加価値額の 増加が求められます。
一方、省力化補助金(一般型)は、ITや設備導入による業務の効率化・省人化が対象で、労働生産性の向上が求められます。

  • 補助上限額の違い

省力化補助金(一般型)のほうが、補助上限額が高い設定です。

  • 補助率の違い(補助金額による)

補助金額が1,500万円以下の場合、両補助金の補助率は同じです。
ただし、1,500万円を超える場合は、ものづくり補助金(高付加価値化枠)の補助率が高くなります。
 
【参考】ものづくり補助金公募要領(第20次公募)|ものづくり補助金事務局
【参考】中小企業省力化投資補助金(一般型)公募要領(第2回公募)|中小企業基盤整備機構


ものづくり補助金と省力化補助金の対象となる主な取り組み

「ものづくり補助金」(製品・サービス高付加価値化枠)は、新製品・新サービスの開発を通じて付加価値の向上を図る、“攻めの経営”を支援する補助金です。
一方、「中小企業省力化投資補助金」(一般型)は、IT活用や設備導入による業務の効率化、省人化を目的とした“守りの経営”を支援する補助金といえます

なお、「ものづくり補助金」と「省力化補助金」にはそれぞれ2つの補助枠が用意されており、主な違いを以下にまとめると次のとおりです。



対象となる主な取り組み

ものづくり補助金

(高付加価値化枠)

革新的な新製品・新サービスの開発による高付加価値化

ものづくり補助金
(グローバル枠)

海外展開を通じた国内事業の生産性向上

省力化補助金
(一般型)

デジタル技術などを活用し、人手不足に対応するオーダーメイド設備の導入

省力化補助金
(カタログ型)

省人化効果のある汎用機器(カタログ掲載機器)の単体導入


ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)の補助率・補助上限額

ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)は、補助率や補助上限額に違いがあります。以下にそれぞれの違いをまとめます。


ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)の補助率の違い

ものづくり補助金(高付加価値化枠)の補助率は1/2または2/3です。また、最低賃金引き上げ特例を適用する場合は2/3となります。
省力化投資補助金(一般型)の補助率も同じく1/2または2/3ですが、補助金額1,500万円超の部分は補助率が1/3となります。
 
ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)とも、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+50円以上の水準とする企業について補助率を2/3とする特例措置があります。

【ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)の補助率の違い】


ものづくり補助金
(高付加価値化枠)

省力化補助金
(一般型)

中小企業

1/2

1/2
補助金額1,500万円超の部分は

1/3

最低賃金
引き上げ特例

2/3

2/3
補助金額1,500万円超の部分は

1/3

小規模・再生

2/3

2/3
補助金額1,500万円超の部分は

1/3


ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)の補助上限額の違い

ものづくり補助金(高付加価値化枠)の補助上限額は750万円から3,500万円です。(従業員数および特例措置により異なります)
 
一方、省力化補助金(一般型)の補助上限額は750万円から1億円です。(従業員数および特例措置により異なります)

【ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)の補助上限額の違い】(括弧内は大幅な賃上げによる特例適用時)

従業員数

ものづくり補助金
(高付加価値化枠)

省力化補助金
(一般型)

5名以下

750 万円
(850万円)

750万円
(1,000万円)

6名から20名

1,000 万円
(1,250万円)

1,500万円
(2,000万円)

21名から50名

1,500 万円
(2,500万円)

3,000万円
(4,000万円)

51名から100名

2,500 万円
(3,500万円)

5,000万円
(6,500万円)

101名以上

2,500 万円
(3,500万円)

8,000万円
(1億円)


ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)の補助対象経費

ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)の補助対象経費は、ほぼ同じです。ものづくり補助金(高付加価値化枠)においては、試作のための原材料費などが補助対象経費となります。

【ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)の補助対象経費の違い】

主な補助対象経費

ものづくり補助金
(高付加価値化枠)

省力化補助金
(一般型)

建物費

×


×


機械装置・システム費

技術導入費

運搬費

外注費

原材料費

×


ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)の補助対象要件の違い

ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)は、それぞれ基本要件として求められる指標が異なります。
 
ものづくり補助金(高付加価値化枠)は、「付加価値額」の年平均成長率3.0%以上増加と、賃上げ(給与支給総額など)の年平均成長率2.5%以上増加などが要件です。
一方、省力化補助金(一般型)は、「労働生産性」の年平均成長率4.0%以上増加と、賃上げ(給与支給総額など)の年平均成長率2.0%以上増加などが要件となっています。
 
また、最低賃金の引き上げ要件は、ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)ともに、地域別最低賃金+30円以上の水準が要件となります。

【ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)の補助対象となる要件の違い】

主な要件

ものづくり補助金
(高付加価値化枠)

省力化補助金
(一般型)

付加価値額

年平均成長率
3.0%以上増加


労働生産性


年平均成長率
4.0%以上増加

賃上げ

年平均成長率
2.5%以上増加

年平均成長率
2.0%以上増加

最低賃金引き上げ

地域別最低賃金
+30円以上

地域別最低賃金
+30円以上


ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)の審査観点の違い

ものづくり補助金(高付加価値化枠)は、新製品・新サービスの開発における技術性・市場性・成長性が重視されます。特に、企業が目指す市場の特徴と、自社の強みとの整合性が評価のポイントとなります。
 
一方、省力化補助金(一般型)では、省力化指数(業務改善効果の指標)の高さが重視されます。導入する設備によって得られる定量的な効果が、採択の重要な判断基準となります。


ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)のその他の違い

ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)には、これまで紹介した以外にもいくつか違いがあります。


事業実施期間

ものづくり補助金(高付加価値化枠)の事業実施期間は、交付決定日から10か月(採択発表日から12か月後の日)までです。
 
一方、省力化補助金(一般型)の事業実施期間は、交付決定日から18か月(採択発表日から20か月後の日)までであり、省力化補助金(一般型)のほうが、より長い実施期間となっています。

【ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)の事業実施期間の違い】

ものづくり補助金
(高付加価値化枠)

省力化補助金
(一般型)

交付決定日から 10 か月
(採択発表日から 12 か月後の日まで)

交付決定日から18か月以内
(採択発表日から20か月後の日まで)


加点措置

ものづくり補助金(高付加価値化枠)の加点措置は全15種類となっており、幅広い取り組みが加点措置の対象となります。
 
一方、省力化補助金(一般型)の加点措置は全6種類です。
 
【ものづくり補助金(高付加価値化枠)と省力化補助金(一般型)の加点措置の違い】

加点措置

ものづくり補助金
(高付加価値化枠)

省力化補助金
(一般型)

経営革新計画

×

パートナーシップ構築宣言

×


再生事業者

×

DX 認定

×

健康経営優良法人認定

×

技術情報管理認証

×

J-Startup(地域版を含む)

×

新規輸出1万者支援プログラム

×

(連携)事業継続力強化計画

賃上げ加点

被用者保険の任意適用

×

えるぼし認定

くるみん認定

事業承継/M&A

成長加速マッチングサービス登録




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