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【最新】 労働基準法改正案が見送りに。中小企業 が備えるべき今後の動きと対策

労働基準法が約40年ぶりに大幅に改正される予定でしたが、最新の動向により、事態は急展開を迎えています。

2025年12月23日、厚生労働省は2026年の通常国会への提出を念頭に置いていた「労働基準法改正案」の提出を見送る方針を固めました。当初検討されていた「14日間以上連続勤務の禁止」や「勤務間インターバル制度の義務化」といった労働者保護強化の流れから一転、政府方針の影響で先行きが不透明になっています。

本記事では、改正案見送りの背景、当初予定されていた内容、そして不確実な状況下でも中小企業がリスクヘッジとして進めておくべき対策について解説します。

目次[非表示]

  1. 1.労働基準法改正案が「提出見送り 」 となった最新事情
  2. 2.当初予定されていた主な改正内容( 再確認)
    1. 2.1.14日間以上連続勤務の禁止
    2. 2.2.勤務間インターバル制度の義務化
      1. 2.2.1.その他、 検討されていた項目
  3. 3.なぜ見送り になったのか? 高市政権による方針転換
    1. 3.1.「労働時間規制の緩和」 指示の影響
    2. 3.2.今後のスケジュール感
  4. 4.それでも中小企業がおこなう べき7つの対応
    1. 4.1.(1) 人材採用の強化
    2. 4.2.(2) 生産性の向上
    3. 4.3.(3) 就業規則・ 雇用契約書・ 服務規程などの見直し
    4. 4.4.(4) 法定休日の明確化
    5. 4.5.(5) 年間カレンダー・ 勤務シフト の見直し
    6. 4.6.(6) 勤怠管理システム・ 給与計算システムの見直し
    7. 4.7.(7) 従業員に対する説明・ 管理者に対する教育
  5. 5.労働基準法改正に関するよく ある質問( FAQ)
  6. 6.就業規則や社内規定の見直し・ 人材採用育成はF&M Clubがサポート
  7. 7.まとめ

基準法となった新事

2025年12月23日、共同通信などの報道によると、厚生労働省は来年の通常国会提出を目指していた労働基準法改正案について、提出を見送る方針を固めました。

これまでの議論では、長時間労働の是正や労働者の健康確保を主眼に置いた改正が進められており、早ければ2026年に施行される可能性が高いと見られていました。しかし、政府内での調整がつかず、事実上の「白紙・再検討」に近い状態となりました。

ポイント2026年の法改正実施は極めて不透明になり、実施されるとしても内容が大きく変わる(規制強化ではなく緩和方向へ修正される)可能性があります。

当初予定されて

見送りにはなりましたが、厚生労働省の研究会でこれまで議論され、本来盛り込まれる予定だった内容は以下のとおりです。これらは「労働者の健康確保」という観点からは依然として重要な課題であり、企業が自主的に取り組むべき指標ともいえます。

14日間以上連続勤務の禁止

労基法改正( 当初案)

2週2休(2週間のうち休日2日間)を義務化し、14連勤以上を禁止

現行

4週4休(4週間のうち休日4日間)が可能(最大48連勤などが理論上可能な抜け穴がある)

現行法の特例である「4週4休」を見直し、事実上の連続勤務上限を設ける予定でした。

勤務間インターバル制度の義務化

労基法改正( 当初案)

勤務終了から翌始業までに一定時間(原則11時間)の休息を義務づけ

現行

努力義務

【参考】令和6年就労条件総合調査の概況|厚生労働省

その他、 検討されていた項目

  • 法定休日の明確化: 就業規則で「法定休日」を特定することの義務化。
  • 年次有給休暇中の賃金計算: 「通常賃金計算方式」への原則一本化。
  • 副業・ 兼業の労働時間通算見直し: 割増賃金の通算管理廃止(健康管理の通算は維持)。
  • 「つながらない権利」 : 勤務時間外の連絡遮断に関するガイドライン策定。
  • 週44時間特例の廃止: 特定業種・小規模事業所の労働時間特例の廃止。

【参考】労働基準関係法制研究会参考資料(2025121日)|厚生労働省

なぜり になったのか高市政による針転換

今回の見送り判断の最大の要因は、政治的な方針転換にあります。

「労働時間規制の緩和」 指示の影響

2025年10月に就任した高市早苗首相は、「心身の健康維持と従業者の選択を前提にした労働時間規制の緩和検討」を指示しました。これは、厚生労働省が進めてきた「規制強化(労働者保護)」の方向性と逆行するものです。

今後のスケジュール感

政府は、2026年夏前にとりまとめる「成長戦略」や「骨太の方針」に向けて、改めて労働規制のあり方を議論することになります。

  • 規制強化派( 厚労省案) : 過労死防止、健康確保を優先。
  • 規制緩和派( 首相指示) : 柔軟な働き方、多様な選択肢、経済成長を優先。

この2つの方向性の整合性が取れるまで、法案提出は先送りされる見通しです。

それでもがおこなべき7つの対応

「法改正が見送られたなら、何もしなくて良いのか?」というと、決してそうではありません。
人材不足は加速しており、「選ばれる企業」になるためには、法改正の有無にかかわらず労働環境の整備が必須だからです。

中小企業が今のうちから進めておくべき7つの対応は以下のとおりです。

(1) 人材採用の強化

法規制がどうあれ、求職者は「休みが取れるか」「長時間労働ではないか」を厳しく見ています。独自の休暇制度や福利厚生を整備し、求人票やSNSで発信することが採用力向上につながります。

(2) 生産性の向上

将来的にどのような規制変更があっても対応できるよう、業務効率化は急務です。ITツールの導入、会議のオンライン化、多能工化などを進め、少ない労働時間でも成果が出る体制を作りましょう。

(3) 就業規則・ 雇用契約書・ 服務規程などの見直し

現行法に適合しているかの再確認は重要です。特に「曖昧なルール」は労務トラブルの元凶となります。専門家のチェックを受け、リスクのない規程に整備しておきましょう。

(4) 法定休日の明確化

法改正で見送られたとしても、労務管理上、「法定休日」を特定しておくことは割増賃金計算のミスを防ぐために有効です。「毎週日曜日を法定休日とする」など、明確化をおすすめします。

(5) 年間カレンダー・ 勤務シフト の見直し

過度な連続勤務は従業員の離職リスクを高めます。法的な禁止がなくても、自主的に「14日以上の連勤防止」や「休息時間の確保」をシフトに組み込むことは、定着率向上に直結します。

(6) 勤怠管理システム・ 給与計算システムの見直し

正確な労働時間管理は企業の義務です。手書きやエクセル管理から脱却し、法改正にも柔軟に対応できるクラウド型システムの導入を検討しましょう。

(7) 従業員に対する説明・ 管理者に対する教育

「つながらない権利」などの新しい価値観は、若手社員を中心に浸透しています。管理職が古い価値観のままだとハラスメントリスクが高まるため、時代に合わせたマネジメント教育が必要です。

労働基準法改正に関するよく ある質問( FAQ)

Q1: 今回の見送り で、 当面は法改正はないのですか?
A. 直近(2026年通常国会)での提出は見送られましたが、議論が消滅したわけではありません。「規制緩和」と「労働者保護」のバランスをどう取るか調整が続くため、数年後に形を変えて改正される可能性は十分にあります。

Q2: 就業規則が古いままだと助成金が使えないのですか?
A. はい、その可能性があります。多くの助成金は「就業規則が最新の法令に適合していること」を受給要件としています。法改正が見送られても、現行法への適合チェックは定期的に行う必要があります。

Q3: 賃上げが対象となる助成金や補助金、 税制優遇制度はありますか?
A. はい、あります。「業務改善助成金」「中小企業省力化投資補助金(一般型)」「賃上げ促進税制」などが代表的です。これらは法改正の動向に関わらず利用可能です。

【参考】業務改善助成金|厚生労働省

【参考】中小企業省力化投資補助金(一般型)|中小企業基盤整備機構

【参考】中小企業向け「賃上げ促進税制」|中小企業庁

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まとめ

2026年の通常国会提出を目指していた労働基準法改正案は、2025年12月23日に提出見送りの方針が固まりました。高市政権による「労働時間規制の緩和」指示を受け、議論は振り出しに近い状態となっています。

しかし、中小企業を取り巻く「人手不足」や「働き方改革への要請」が変わるわけではありません。法的な義務化が先送りされたとしても、14日以上の連勤防止やインターバル確保など、従業員の健康を守る取り組みは企業の採用力強化や定着率向上に不可欠です。

法改正の動向を注視しつつ、今できる環境整備を着実に進めていきましょう。

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